夢の中まで

好きだから崇めるスタイル

コロナに娯楽を奪われたオタクたちへ

どうも、超絶楽しみにしていたライブが4つ無くなった、ジャニオタです。

 

ライブが無くなった悲しみをどこかに吐き出さないと、わたしの心がどうにかなってしまいそうだったので、あんまり良くないかもしれないけど、ネット社会に晒すことにした。最初に言っておくが、わたしより酷い思いをしている人はたくさんいることは分かっている。愛する人を失った人、友達にお別れを言えないまま大切な時間を奪われた人、生活が立ち行かなくなった人。目に見えないほど小さなウイルスという存在が、そのウイルスより何億倍も大きく広がっている私たちの社会をグチャグチャにしている。人は恐れ慄き、元凶になった人を徹底的に叩き、デマとわかっていながら、自分のことだけを考えてトイレットペーパーを買い占める。こんなに高度な文明が発達した社会でも、人々はこんなに混乱するのか、歴史の教科書に載ってた、くちばしみたいなマスクをしてる人たちと何ら変わらないんだな、と思った。

 

そんな混乱の中、わたしも楽しみにしていた出来事をたくさん奪われた。久々に会う友達との旅行がなくなった。どうしても行きたかったライブがなくなった。重ねて言うが、わたしより酷い思いをしている人がたくさんいることは重々承知している。たかがライブがなくなっただけでこんなこと言うなと思われることも分かってはいるが、わたしのストレス発散方法として文に書くことくらいしか思いつかない。こんなことをネット社会に晒すことはリスクがあるのかもしれないが、1人のオタクの精神衛生のために許してほしい。

 

3月21日と3月23日にSnow Manのライブに行くはずだった。1公演目と2公演目。3月23日は1公演目に。朝10:30からなんてラジオ体操だね〜〜とか浮かれた話をしていた。わたしは去年の夏、Snow Manにハマって、初めて行くライブだった。ジャニオタ歴としては13年と無駄に歴を重ねているけど、茶の間で好きになって、初めて会いに行くという経験も、ジャニオタになった以来、13年ぶりだった。久しぶりに好きな人の名前が入ったうちわを作って、曲を聴き込んで、着ていきたい服も買っていた。初めて生で見る好きな人はどんな顔をしててどんなダンスをするんだろう、それが生で見れるなんてなんて幸せなんだろうと当落発表があったからずっと考えていた。調子乗って当落から2日後にうちわまで作ってしまった。こんなことをするのも久しぶりだった。楽しみだったなあ。


3月22日は、NEWSのライブに行く予定だった。2017年から続いてきた4部作の最後。今までずっと同じ景色を見てきた友達と、新たな物語を見れることが楽しみで仕方なかった。アルバムを毎日聞いて、この曲はどうやって披露するんだろう?増田さん、今年のソロ曲も最高だな、こうやってまた同じ景色を観れるワクワクが毎日募っていた。セトリどんな感じなのかな、増田さんが言ってたちがうアプローチってなんなんだろう。みんなでそういうのを考察してワイワイはしゃぎたかった。NEVERLANDの時から重ねてきた時間を振り返ってお酒飲んだりしたかった。

 

「たかがライブ」たくさん人が集まって危ないし、娯楽だからと言われるのも仕方ないと思っている。でも、一人一人がこんな思いを持ったライブを「不要不急」なんて言わないで欲しかった。誰も行きたくないライブなんてない。みんながそれにむけて頑張って、生きる気力をもらって、たくさん準備してきた、大切な大切な1日。それが「自粛」とか、「不要不急」なんて言葉で片付けられるのが悔しくて悔しくて仕方ない。ライブは奪われるのに、毎朝満員電車に乗らされて、経済は動かせって、そんな不条理なことあるかよ、とも思ってしまうし、「もしかして、娯楽だから奪っていいって思われてない?」とも思ってしまう。どうせなら街ごと封鎖、ならよっぽど諦めがつくが、この矛盾が、よりもどかしさやストレスになって、心がズタズタにされた気分だった。

 

自分の好きなグループのライブで、集団感染なんてことになったら二度とライブができなくなるくらい大ごとなのもわかってる。だから辛い。頭ではわかってるんだけど、やっぱり悔しいし行きたかった。「わかってるんだけど辛い」っていうはざまをずっと行き来していて、今日一日頭がどうにかなりそうだった。あれもこれもコロナのせい。コロナに真正面から文句言えればいいんだけどね。あいつ見えねえし。ズルすぎじゃん。


もちろん、ライブに行きたい。ライブやってほしいよ。本当にずっと楽しみにしてたんだから。これを糧に毎日毎日必死に頑張ってきたんだから。でも、こうやって自粛が叫ばれる中で、もしライブを決行したとしたら。それはそれでものすごい袋叩きに遭ったんだろうなと思う。中止がまだ発表されていない頃、ツイッターの検索画面にグループ名を入れて検索したりしていた。やっぱりファンの人たちは「ライブ無くなっちゃうかな?」と不安なつぶやきをしていて、このジワジワ首しめられてる感じ、キツいよね、と思いながら見ていた。でも、その中で散見されるのが「○○はまだライブを中止にしてない!こんな時にやるなんて言語道断!早く自粛を!」といった、いわば「部外者」の声。なんも関係ない人が、声高に、自分が絶対正義かのように、人の娯楽を奪おうとしていた。すごく怖かった。こうやって自由って奪われていくんだな、っていうのを痛感した感じ。「自粛が当然、自粛しないやつが悪、コロナの元凶」とでも言うような、時代の流れに逆らっている人を槍玉に上げて、名前まで出して叩く。いったいそれを呟いた画面の向こう側の人にはどんな権限があるのか、わたしは知らないが、少なくとも人の権利を勝手に奪っていい人ではないだろう。


この1ヶ月、画面から入ってくる情報は感染症の話ばかりで、気が滅入ってしまったが、それよりも辛かったのは、この国には人の自由や尊厳を奪うことに抵抗がない人がたくさんいる、ということを知ってしまったこと。ライブを中止しないアーティストには「こんなときにライブするなんておかしい、早く自粛しろ」と徹底的に叩き、中止に追い込み人の自由を侵す。亡くなった人の年代が公表されなかった時、「そんなわがまま許されない。遺族は早く公表しろ」と批判をし、人の尊厳を踏みにじる。いくら緊急事態だからと言って、人の自由や尊厳を奪う権利は誰にだって無いはずなのに、こんなことがまかり通るようになってしまっている今の社会は、結構ヤバいのかもしれないと、30秒手洗いをしながら思ったりもした。


ライブに行きたくても行けない、でもこういうときだからしょうがないと涙を拭って強く社会を生きている「推しがいる人」たちがたくさんいる。つらつらと書いたわたしみたいに、推しに会いたかった、ライブに行ってこれがしたかった、ライブに行ってあの子に会いたかったとか、きっといろいろ思っていたはず。それが突然奪われて、さぞ辛かったと思う。でも、不条理に負けないオタクたちは強い。本当はライブに行きたいはずなのに、暴動も起こさず、毎日満員電車に乗って、マスクしてない人の接客をしたり、狭い会議室に押し込められたり、「これがよくてなんでライブだけダメなんだよ」と思いながらも、いつか推しに会える日を夢見て、今日も働く。偉い。偉すぎる。きっと今のご時世、誰もあなたのことを褒めないと思うから、全然関係ないけど、一オタクであるわたしが褒める。あなたはすごいよ。世界で一番強い。かっこいい。家で涙を拭ったあなたも、配信で無観客ライブを見ていたあなたも、震える手でチケットを払い戻したあなたも、みーーーーーんな国民栄誉賞。だから心を折れないで、いつかまた来る推しに会える日まで、共にこの不条理な世界を生きて行こう。涙を拭ったオタクたちが心の底から光る棒を思いっきり振れるその日まで。

 

 


感染症予防のための正しい手洗い方法

 

 

 

ジャニーズグループも言ってたし、とりあえず手洗お!!!!!