夢の中まで

好きだから崇めるスタイル

BiSが、終わった。

 

2014年7月8日、アイドルグループ「BiS」が、横浜アリーナにてその活動に終止符を打ちました。ものすごい速さで駆け抜けた4年間。「これがBiSだ!!」と言わんばかりの圧倒的なパフォーマンス。今この瞬間を悔いの残らないように、全力でそのパフォーマンスを支える研究員たち。すべてが、「BiS」でした。

 

過激なパフォーマンスとかでやんややんや言われてきた彼女たちではありますが、私は本当にBiSの楽曲が大好きで。あんなにかっこいいアイドルソングって今までなかったんじゃないかなって思います。サウンドもそうですし、メンバーの声、情熱的で胸に刺さる歌詞も、全部が好きでした。解散を目指して活動してきた彼女たちなので、解散は「お祝いするべきこと」でした。でも私は、初めて解散を知ったとき、とてつもなく寂しかったです。「BiSが終わるのかあ・・・」という漠然とした空虚感が襲ってきて、今までBiSの現場には行ったことない私の背中をドンッと押し、気が付いたらチケット発券してました。

 

私は残念ながら「貧乏人はアイドルの敵なので、ちゃんと相手しませんチケット」(BiSが貧乏人のために慈悲深い心で2000円で用意してくれたチケット)での参戦だったのですが、まあこのBiSの貧乏人への扱いといったら、ひどくてですね、文字通りちゃんと相手にされてませんでした。笑 まず入り口に行ったら完全に地方のヤンキーの格好したお兄さんがチケットをもぎってくれるんです。私の前にいた男の人なんて「貧乏人!」と言われながら半笑いでもぎられてました。恐ろしい。そしてガムテープで「二千円チケット」と貼られた黒い幕を通り抜けると、そこにはリーゼントに特攻服を着たお兄さんがポケットに手を突っ込んだまま荷物検査をしてくれます。これ危ないもの持って入っても絶対ばれねえなって感じです。だってずっと荷物見ずにこっちにガン飛ばしてるんですもん。せめて1回バック見ようか!って思いながらリーゼントのお兄さんの荷物検査を抜けると、そこにはバナナの皮が散乱した大人一人がギリギリ通れる程度のほっそい道が。もうなにこれ。バナナの皮って。転ばないように足元を見てその道を歩いていたのですが、ぱっと顔を上げると貧乏人を見る結構な数のギャラリーがいることに気づきました。中には写メを撮ってる人も。貧乏人完全に見世物です。恥ずかしいです。死にたくなりました。

まあそんなチケットで中に入り、貧乏人なりの席で見ていましたが、貧乏人チケットだからこそ見えたなーという景色も多くあった気がしますね。レリビのモッシュとかk、IDOLでのサキ様のダイブだとか。上から見ているのも結構楽しかったです。

 

さてまあ肝心のライブの中身なんですが、とにかくすごすぎた。全45曲、約3時間半ほぼノンストップ。こっちが心配になるくらいでした。「BiSの体力持つの!?」って感じだったんですけど、さすがBiS。どの曲でも圧倒的なパフォーマンスを見せてくれました。ぶっちゃけダンスとかではBiSを上回るクオリティーを見せるアイドルもいるんですが、なぜBiSがこんなにすごいパフォーマンスをするのかなと俯瞰的に見たとき、やっぱりそこに研究員さんがいるからだと思うんですよね。研究員さんたちもBiSに負けないくらい全力で応援しようとしている。そんな研究員さんとメンバーがいることで、初めてBiSっていうものが成立するんだろうと思います。もちろんこれはほかのアイドルとファンの方々にも言えることなのですが、私が見てきたアイドルの中でBiSが一番強く感じました。

特に私が感動したのはやっぱり一番最後に歌った「nerve」でした。これがBiSの最後なんだ、と思ったら私も涙を堪えるのに必死だったのですが、横浜アリーナみんなでやるエヴィゾリは本当に楽しかったし、これが伝説なんだろうなと思いました。あのシーンは一生忘れられないと思います。泣きながら歌い踊るメンバーやそれを全力で支えようとする研究員さん。あそこにいたみんなが「BiS」だったんだろうなー。

 

BiSは、終わりました。もう二度と私たちの前にBiSが現れることはきっと無いです。でも、あの場にいたメンバー、研究員さん、そして今までBiSを支えてきたすべての人たちが「BiS」なんだと思います。2014年7月8日、日本のアイドルシーンに伝説を残して消えていった「BiS」。アイドルの伝説としていつまでも、語り継がれていけばいいなあと思っています。メンバーのみなさんはまだアイドルやアーティストとして活動されていくみたいなので、これからも注目したいと思います!

 

 

「永遠ってむなしいものなのさ」